2013年7月26日金曜日

病院での仕事

今さらですが、今回の要請内容は病院の医薬品・医療資材管理です。

先週の木曜日から出勤し、カウンターパート休暇中、停電など
あり、結局実働は水曜日の午後から。

ここ、コスラエ島はかなり島嶼地域の小規模病院の持つべき
問題を一手に引き受けているような病院です。
日本の流通環境に恵まれた病院が、
どれだけゆとりある状態であるか、日本の製薬会社や
流通卸業が精度の高い仕事をしているか、早数日で
思い知らされました。

職場の担当者(カウンターパートとその部下1名)は
基本的な在庫管理スキルは十分すぎるくらい持っています。
(期限切れの定期確認、実績に基づいた発注、納品時の
検品作業、棚収納時の先入先出)
ここでは、スタッフが少ない分、人の異動がないため、
一度そのポジションについたら、長く続けて業務を
独占的に行うため、引継ぎをする必要が無い、
整理整頓が行き届いていなくても、日常的に使うものは
どこにあるのか熟知できている、というのが
サプライ倉庫の雑然さの一因と思います。
それでも、業務上彼らが困ることはほとんどないのだと思います。


問題なのは
・発注先が隣の首都ポンペイ1社(私立病院のサプライ部門)、
 グアム(医薬品卸?)4社ですが、
 輸送は空輸であり、先日のダンボール8箱(ゆうパック140㎝くらい)で
 送料・税金が160ドル。
 発注から納品まで約2週間。品物が無いと3か月待ちのことも。
・発注頻度を3か月としており、1か所で必要量がまかなえず、
 複数発注先に同一薬品を発注することもあり。
・同じ理由で、前回と別のところに発注することもあり、
 納品される製品のメーカーはその都度異なる。
・しかもそれがアメリカに限らず、
 東南アジア、インドや中東製のこともある。
・どんな期限のものが送られてくるかは発注先の胸先三寸。
 今回納品された抗生剤も
 今年の12月期限のものばかりだったり、(これから3か月使うのに!)
 ひどいものはなんと来月期限のものが混入。
 2社の製品が混在のことも
・納品の数量に間違いが今回は2件(約10%)
・ドネーション物品もある程度リクエストを聞いてもらって
 いるようではあるが、この辺はみんな室内は裸足が基本なのに
 大量のスリッパがあったり(もちろん使う気なし)ミスマッチも。
 グアムのホテルで使わなくなったすり切れたシーツや
 バスローブもありました。
・航空会社がロストバゲッジしてしまって、検品が先延ばしに
 なることもあり。
・荷物が空港についたら、空港まで取りに行かないといけないし、
 税金はその都度自分の足で納税事務所に払いに行かなければならないし、
 州立病院なので購入後の決済のため、
 州政府のファイナンス部門に書類を提出しなければならない。


また、各国の薬や資材が混在しているため、
期限表記があいまいだったり、わかりづらかったり
(シリンジで外装ダンボールのみ記載あり、ダンボールから
小箱をいったん取り出してしまうと、二度と期限が
分からないものもありました(結構有名な海外メーカー)
日本であれば薬局方で定められている薬品名表記
(劇薬は赤文字赤枠、毒薬は黒地白文字など)が
もちろん国によって異なるため、同一製剤であるかどうかの
判別に時間を要することもありました。
(こちらの担当者たちは慣れているためか、お構いなしですが)
また、滅菌資材のはずなのに結構な簡易包装
(外装ビニールにミシン目が付いている)だったり。
日本のメーカーさんたち、自身の製品の優秀さを
もっと世界に知らしめてもよいのではないでしょうか。


こんな状況ではたして期限切れ撲滅が可能なのか、不明ですが
できることから取り掛かろうと思います。
まずはスペースづくりから。




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